Vol.8 Smoke it all ~何もかも燻れ!
◆以前ならアウトドアの達人だけが楽しんでいるイメージだったけど BBQ流行りもあってか燻製を自分で作る人が増えている
本格的なソーセージやベーコンならともかく スモーキーな香りを楽しむなら炭火なんか熾さなくったって、休日のブランチでも今日の晩飯でもまず誰でも失敗無く作れる
◆その前に ちょっとガマンして頭に入れて欲しいこと
◆まず 燻製の目的は、そのままでは腐ってしまう大切な食材を保存するため。そしてその結果食味が大幅にUP!!
◆手順は大抵の場合、食材に塩をして(塩せき)、内部の水分を抜き(脱水)、燻煙を当てて(温燻の場合は熱も) 防腐効果を高める。これによって保存力が高まると同時に旨みもグッと凝縮してヨダレ垂ら垂らの香りが付く
◆やり方は大きく分けて 加熱しながら燻す「熱・温燻」と 極力熱を与えない「冷燻」がある加熱燻製の代表はベーコンやハムやソーセージやビーフジャーキーやスモークチキン 冷燻ならスモークサーモン・スモークチーズや一部の生ハム …どれもお馴染みでしょ?
◆何かみんなかヨーロッパっぽいけれども、意外にもこんなものも燻製で作られている
・鰹節→茹でて乾燥させた鰹を燻製してさらに水分を抜き防腐保存効果を高める
・中華の干しナマコ→海水で茹でた後燻製して水分を抜き防腐保存効果を高める
・いぶりがっこ(秋田)→生の大根を囲炉裏の上で煙に当てて干し、塩漬けにする…等々
◆ところで食材が“腐る”のは、腐敗菌類等の微生物が付着し代謝を行った結果
ボクらが酸素を吸ってエネルギーを作り出し その結果の老廃物として水と二酸化炭素を排出するのと同じことだけど 腐敗菌たちが作り出すものがボクらにとってありがたくないので、これを腐敗と言っている
逆にボクらにとってありがたい老廃物を生み出す生き物の代謝もある
納豆とか・醤油・味噌とか・漬物とか・ヨーグルトとか・チーズとか・乳酸飲料とか…
そう 同じエネルギー代謝の結果でもボクら人間に有用なものは腐敗とは呼ばずに“発酵”と呼ぶのです
果実酢以外の全ての酢(米酢・穀物酢・中国香醋・モルトビネガー・ワインビネガー・シェリービネガー・椰子酢・タマリンド)も 酵素洗顔料も そして何より大事な古今東西のあらゆる酒も!!
◆ちょいと話がそれた 食品保存のことだった
「保存方法」には他にも乾燥・塩蔵・砂糖・シロップ漬け・アルコール漬けや アルカリ利用(灰干し等)や 乳酸菌利用 等々さまざまあって 発酵・酵素のことも併せてはまたいずれ書く
◆コラージュ写真:左上から時計回りに
①材料:ブリ・ホタテ・イカ
②スモークウッド
③ダンボールを用意
④中に焼き網をセット
⑤スモークウッドに火をつけて(炎は消して 線香のように)
⑥スモーク中!
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